この度、「灯台」を立ち上げました。
私はずっと、言葉を大切に生きてきました。
名前のなかった気持ちに、輪郭を与える言葉を見つけ出せたとき、世界から切り離されていた自分が、もう一度、世界と結びなおされるような感覚がありました。
それでも、どれだけ言葉を尽くしても、誰にも届かない思いがありました。
行き場を失った感情を抱えて、もがいた夜もありました。
でもいつの頃からか、言葉が誰にどう届くかには、私が背負いきれない領域があると知りました。
紡いだ言葉たちが私のもとを離れ、自由に泳ぎ出していくこと。
それは言葉自身が持つ豊かな力であり、もう嘆くようなことではないのだと。
海辺に静かに佇み、ただ明かりを放ち続ける灯台。
無理に何かを照らし出そうとするのではなく、ただ「私はここにいる」と静かに光を放つその姿に、いまの自分の気持ちが重なります。
ひとりで抱えきれずに溢れてしまった言葉たちや、日々の暮らしで立ち止まって考えたこと。
暗闇の中でふと見えた微かな光のようなものを、そっとここに置き、灯りをともしていけたらと思います。
コメント